こんにちは、りつです。
Steam版『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』を77時間プレイし、真のボスまで撃破しました。
前回はネタバレなしのレビューを書きましたが、今回はストーリーについてじっくり振り返りたいと思います。
特に心に残っているのは、ベロニカとの別れと再会、セーニャの成長、そして真エンディングです。
ここまで物語に感情移入したRPGは、私の中でも珍しい作品でした。
【ネタバレ注意】
この記事では『ドラクエ11S』のストーリー終盤、主要キャラクターの生死、真エンディングまで詳しく触れています。
また、『ドラクエ3』につながる演出にも言及しているため、未クリアの方はご注意ください。
※本記事では、公式ガイドラインの利用条件を考慮し、ゲーム画面のスクリーンショットは使用していません。掲載画像は、プレイ時の印象や作中の場面をもとにAIで制作したイメージ画像です。実際のゲーム画面とは一部異なる場合があります。
ベロニカとの別れがあまりにも辛かった
まさかベロニカが死んでいるとは思わなかった

命の大樹が崩壊し、散り散りになってしまった仲間たち。
各地を巡りながら少しずつ仲間と再会していく中で、ベロニカもどこかで生きているものだと思っていました。
ところが、聖地ラムダの近くにある静寂の森で見つけたのは、木にもたれかかり、眠るように座っているベロニカでした。
そばに残されていた杖に触れると、命の大樹で起こった出来事が映し出されます。
ウルノーガの襲撃によって仲間たちが危機に陥ったとき、ベロニカは自分の命を犠牲にして、みんなを逃がしてくれていたのです。
あのとき仲間たちが助かったのは、ベロニカのおかげでした。
そして回想が終わり、セーニャが姉に触れようとした瞬間、ベロニカの姿は小さな光の粒となって消えてしまいます。
あまりにも悲痛な場面でした。
ほかの仲間たちと同じように、ベロニカとも再会できると信じていただけに、その事実を受け入れるのが辛かったです。
セーニャの涙と決意に心を打たれた
ベロニカの死を知り、仲間たちは悲しみや悔しさを隠しきれません。
そんな中、妹のセーニャは気丈に振る舞っていました。
しかし、葬儀が終わったあと、主人公がセーニャのもとを訪れると、彼女は一人で竪琴を弾いています。
そして主人公の隣で、ようやく悲しみを表に出して涙を流します。
仲間たちの前では気丈に振る舞っていても、姉を失った悲しみが消えるはずもありません。
しばらく泣いたあと、セーニャは決意を新たにして長い髪を切ります。
ベロニカに別れを告げると、彼女の杖から光が現れ、姉の力がセーニャへと受け継がれていきました。
この一連の展開には、強く心を動かされました。
大切な姉を失いながらも、立ち止まらずに前へ進もうとするセーニャ。その覚悟が伝わってきます。
そして、ベロニカの犠牲を無駄にしないためにも、絶対にウルノーガを倒して平和な世界を取り戻したいと思いました。
それまでも魔王を倒すために冒険していましたが、この場面を境に、その目的が自分自身の強い願いになったように感じます。
ゲームのキャラクターにここまで感情移入したのは、本当に久しぶりでした。
覚醒したセーニャは戦闘面でも魅力的だった
ベロニカの力を受け継いだセーニャは、戦闘面でも大幅に強化されます。
もともと回復や補助を得意としていたセーニャが、姉の攻撃呪文まで使えるようになり、攻守ともに頼れる存在になりました。
これが本当に強い。
回復役としての安定感を保ちながら、必要に応じて攻撃にも参加できるので、使っていて非常に快適でした。
もちろん、ここまで強くなった理由を考えると複雑な気持ちもあります。
それでも、物語上の成長が戦闘能力にも反映されているところは、よくできていると感じました。
過去に戻る選択と、ベロニカとの再会
ベロニカを救いたい。でも仲間との別れは寂しかった
ウルノーガを倒したあと、主人公は過去に戻る方法を知ります。
過去に戻れば、ベロニカを救うことができるかもしれない。
彼女の死を知ったときの悲しみを思えば、こんなにうれしいことはありません。
ただ、過去へ戻れるのは主人公一人だけ。
それまで一緒に冒険してきた仲間たちとは、別れることになります。
これが思っていた以上に寂しかったです。
過去に戻っても、仲間たちとは再会できます。
でも、命の大樹が崩壊したあと、それぞれが苦難を乗り越え、再び集まってウルノーガを倒したという経験は、あのときの仲間たちとしか共有できないものでした。
苦しい冒険だったからこそ、そこで生まれた絆も大切だったと思います。
主人公自身には、それまでの冒険の記憶が残っています。
それでも、同じ時間を過ごしてきた仲間たちと別れることには、やはり寂しさがありました。
だからといって、過去に戻ることを後悔したわけではありません。
ベロニカを救えるのなら、私は迷わず過去へ戻りたい。
ただ、残してきた仲間たちとの思い出も、決して失いたくない大切なものだったと思っています。
再会したベロニカを見て、主人公と気持ちが重なった

過去に戻った主人公は、祈りを捧げているベロニカと再会します。
祈っているところを見られ、少し怒った様子のベロニカ。
ところが、主人公が泣きそうな顔で自分を見ていることに気付き、調子が狂うからしっかりしてほしいと心配してくれます。
この場面は、特に印象に残っています。
主人公の表情がこちらからははっきり見えなくても、ベロニカの反応から、その気持ちが伝わってきました。
そして、それはまさに私自身の気持ちでもありました。
ベロニカが生きている。
それが何よりもうれしいはずなのに、彼女を失った悲しみや、それまでの仲間たちとの別れも思い出して、さまざまな感情が込み上げてきました。
うれしさだけでなく、寂しさや切なさも入り交じって、泣きそうになるような感覚でした。
目の前のベロニカは、もちろん自分が一度命を落としたことなど知りません。
いつもどおりの彼女が、いつもどおりに話しかけてくれる。
それだけのことが、こんなにうれしいとは思いませんでした。
主人公とプレイヤーの感情が、ここまで自然に重なる演出は素晴らしかったと思います。
セーニャの強化がなくなるのは少し惜しかった
過去に戻ったことで、ベロニカの力を受け継いでいたセーニャも、元の能力に戻ります。
正直、これは少しもったいなく感じました。
あの万能なセーニャは本当に使いやすく、できればそのまま連れていきたかったくらいです。
とはいえ、あれほど強化された状態のまま過去に戻れてしまったら、ゲームバランス的にも問題がありそうです。
その点は納得しています。
何より、セーニャの強化を失ったとしても、ベロニカが生きている未来を手に入れられるなら、それだけで十分でした。
カミュは主人公にとって最高の相棒だった
盗賊という肩書きからは想像できない誠実さ

『ドラクエ11S』で好きになったキャラクターといえば、カミュも外せません。
私の中では、主人公にとって一番のヒロインと呼びたくなる存在です。
彼は男性ですけどね(笑)
もちろん恋愛的な意味ではなく、それほど主人公との関係性が好きでした。
カミュは盗賊ということもあり、初めはどこかで裏切ったり、自分の利益を優先したりする展開もあるのではないかと思っていました。
しかし、実際のカミュは最後まで誠実で、仲間思い。
特に主人公に対しては、いつも優しく接してくれます。
冒険の序盤から行動を共にする相棒であり、一緒に過ごした時間も仲間たちの中では特に長いはずです。
だからこそ、ほかの仲間とはまた違った親しみを感じました。
また、カミュとベロニカの小競り合いも好きなところです。
普段は軽口をたたき合っている二人ですが、ベロニカの死を知った際には、カミュの怒りや悔しさが特に強く表れていたように感じました。
あの姿を見ると、普段のやり取りも仲間同士の気安い関係だからこそ成り立っていたのだと思えます。
主人公だけでなく、ほかの仲間たちのことも本当に大切にしている。
そんなカミュの優しさが、ますます好きになりました。
妹マヤを救おうとする姿にもカミュの優しさを感じた
カミュの過去を語るうえで外せないのが、妹マヤとの物語です。
二人は幼い頃から厳しい環境で育ち、マヤはお金に困らない暮らしを夢見ていました。
そんな妹の誕生日に、カミュは一つの首飾りを贈ります。
ところが、その首飾りには触れたものを黄金に変える恐ろしい力がありました。
最初は喜んでいたマヤでしたが、次第に力が暴走し、自分自身まで黄金の像になってしまいます。
妹を喜ばせるための贈り物が、取り返しのつかない悲劇を引き起こしてしまったわけです。
さらに物語が進むと、魔王ウルノーガの力によって、マヤは鉄鬼軍王キラゴルドへと変貌していたことが明らかになります。
かつて自分を助けてくれなかった兄への怒りも抱えており、再会した二人は戦うことになってしまいます。
しかし、カミュは妹を見捨てませんでした。
戦いのあと、再び黄金の力が暴走した際には、今度こそ妹を救おうと、自分が黄金になってしまうことも構わず手を差し伸べます。
その姿を見たマヤは改心し、首飾りの呪いも解かれました。
かつて妹を救えなかったカミュが、今度は自分を犠牲にしてでも助けようとする。
主人公に対して誠実で優しいカミュですが、妹への愛情も非常に深いことが伝わってくる場面でした。
その後、マヤは長い眠りにつくものの、回復後には兄と再び向き合うことができます。
また、過去に戻ったあとの世界でも、主人公たちの力によって黄金化の呪いを解くことができました。
マヤが背負っていた過去も重いものでしたが、最後には兄妹が救われる結末になって良かったと思います。
記憶喪失になったカミュも面白かった
カミュといえば、記憶喪失になったときの変化も忘れられません。
それまでの頼れる兄貴分のような雰囲気から一転して、気弱で敬語を使うようになります。
普段のカミュとのギャップが大きく、なかなか面白い展開でした。
その後、記憶を取り戻すことで、本来の性格や自分が背負っていた過去とも向き合うことになります。
いつもの頼れるカミュも、記憶を失って気弱になったカミュも、それぞれに魅力がありました。
主人公との絆はもちろん、仲間や妹を思う気持ちまで含めて、最後まで好きなキャラクターでした。
セニカがようやく幸せをつかめてよかった
大切な人を奪われ、姿まで失ったセニカ
物語の終盤では、セニカの過去も明らかになります。
セニカは、かつて勇者ローシュと共に旅をした仲間であり、彼を愛していました。
ところが、ローシュは同じ仲間だったウラノスの裏切りによって命を落としてしまいます。
信頼していた仲間に愛する人を殺される。
それだけでも耐え難い出来事ですが、セニカの悲劇はそこでは終わりません。
ローシュを救うために過去へ戻ろうとしたものの、勇者の力を持たないセニカには時渡りができませんでした。
最後には力尽き、元の姿まで失って、時の番人として長い年月を過ごすことになります。
あまりにも残酷な運命だと思いました。
愛する人を奪われ、それを取り戻そうと必死に行動したのに、自分の力では願いをかなえられない。
しかも、本来の姿さえ失ってしまう。
ベロニカの死も辛かったですが、セニカの場合は長い年月にわたって苦しみ続けていたことを考えると、本当に可哀そうでした。
ローシュと再会できて、心からうれしかった

主人公たちが邪神ニズゼルファを倒したあと、セニカは勇者のつるぎの力によって元の姿を取り戻します。
そして主人公から勇者の力を託され、ついに過去へ戻ることができました。
エンディングでは、ローシュとの再会も描かれます。
この場面を見たときは、心からうれしかったですね。
あれほど辛い思いをしてきたセニカが、ようやく長年の願いをかなえられた。
再会後の二人がどんな人生を送ったのかまでは詳しく描かれていませんが、今度こそ幸せに暮らしてほしいと思いました。
主人公はベロニカを救うために、セニカはローシュに会うために、それぞれ過去へ戻ります。
二人とも大切な人を失い、もう一度会いたいという願いを抱えていました。
こうして振り返ると、『過ぎ去りし時を求めて』というタイトルが、物語の最後にもう一度深く響いてくる気がします。
まさかロトシリーズにつながるとは思わなかった
『ドラクエ11S』の真エンディングで、最後にもう一度驚かされました。
それが、ロトシリーズとのつながりです。
私は『ドラクエ3』もプレイ済みですが、ロトの物語は初期の三部作で完結したものだと思っていました。
ドラクエ1・2・3でひとつの大きな物語になっていて、その後の作品はそれぞれ別の世界を描いているという印象が強かったからです。
ところが、『ドラクエ11S』の終盤ではロトの勇者へとつながる演出があり、エンディングの最後には『ドラクエ3』の冒頭を思わせる場面まで登場します。
これには本当に驚きました。
ロト三部作が発売されてから、これほど長い年月が経っています。
それなのに、11作目になって再びロトの伝説と結びつくとは、夢にも思っていませんでした。
もちろん、すべての時系列や人物同士の関係が明確に説明されているわけではありません。
それでも、長い冒険を終えたあとに、かつて遊んだ『ドラクエ3』とのつながりを感じさせる演出が待っていたことは、とても印象的でした。
『ドラクエ11S』という一つの物語を見届けたはずなのに、最後の最後で、シリーズ全体の世界がさらに広がったように感じました。
昔からドラクエを遊んでいたからこそ、なおさら驚いた結末だったと思います。
まとめ|最後まで遊んで本当によかった

『ドラクエ11S』を振り返って、最も心に残っているのは、やはりベロニカとセーニャの物語です。
ベロニカの死は辛く、セーニャが悲しみを乗り越えて前へ進もうとする姿には強く心を動かされました。
そして過去に戻り、再びベロニカと出会えたときの感情は、今でも忘れられません。
また、カミュとマヤの兄妹の物語や、長い年月を経てようやく願いをかなえたセニカの結末にも救われました。
悲劇的な出来事が多い一方で、大切な人を思う気持ちが最後には希望につながっていく。
そんな物語だったと思います。
さらに真エンディングでは、ロトシリーズとの意外なつながりまで用意されていました。
無印版では途中でやめてしまった作品ですが、11Sで改めて最後まで遊び、これほど心に残る物語に出会えたことをうれしく思います。
悲しい出来事も多かったけれど、それ以上に、仲間たちと冒険できてよかったと思える作品でした。
Switch版はこちら
Switch2版はこちら
PS4版はこちら

